レポート|第3回森女×野地木材ワークショップ
森女×野地木材レポート
森女ミーティングは、全国の「森と森の恵み」にかかわる女性(森女)たちが集い、様々な企業や専門家と連携しながら森女たちの知恵と経験を生かした新たな商品やサービスの開発などを学ぶプログラム(森女x企業PJ)やサークル活動(森女ゼミ)などを通じて、林業などに従事する女性の社会的な存在価値の向上と林業界における多様な担い手を育成することを目指す取り組みです。第3回目となる今回は、第2回で共有した物語をさらに具体化してみることがテーマです。
森女の物語
森女からより具体的な物語を発表した上で、野地木材さんからフィードバックがありました。森女のアイデアは一見バラバラに見えて「箱」「体験」「炎」などの共通項がありました。また一般的に言われていることというよりも個人の視点から「こんなものが欲しい!」を考えたアイデアが多いという印象です。
だれのため? | ソロキャンプに興味を持った30代女性 |
なぜ・なにをやるのか? (いつ・どこで、どんな風に) | キャンプ初心者でも簡単に着火できる コンパクトサイズ(A4)、紙の箱に入れて販売する。 (木の端材、杉の葉っぱ、松ぼっくり、かんなくず、おがくず) |
おすすめ (どんないいことある?) | とにかく簡単 |
あなたの役割 | 試作品のモニターをやります! 森の素材集めの引率(ワークショップ、森林ツアー) |
- インスタ映えするなら2000円で買うかも(20代女性の意見)
- どうすれば3000円の価値が出るか
だれのため? | 企業研修 CSR、社員教育 |
なぜ・なにをやるのか? (いつ・どこで、どんな風に) | 端材を売っている。バイオマスなどテーマのツアー(CSR)⇒稼げない 企業の火起こし研修。火起こしの研修の依頼を受けた(学校、生協、町屋の団体) 木の命を使い切る(生と死も学ぶ) |
おすすめ (どんないいことある?) | 密にならない企業研修 |
あなたの役割 | プログラムの構想・集客 |
- 全く木材を売らないところが面白い
- 全国どこの林業地でもできるし、その土地ならではのことができそう
- CSR、社員教育というのに新鮮さを感じる
- 社員にも学ばせたい
だれのため? | 三重県で少し歳をとったペットを飼っている人 |
なぜ・なにをやるのか? (いつ・どこで、どんな風に) | ペット飼育数2位(三重県) 自分のペットのためのの骨壷は中々ない 骨壷づくり。森林の説明。森を歩いてみる。木材の育ち。ペットも参加可能 |
おすすめ (どんないいことある?) | 自分で作る特別感 木を知ることができる 信仰の発祥である熊野の木材を使うことで安心して天国に送れる |
あなたの役割 | ペットへの想いを共有。木材が生活にある豊かさを伝えること。ワークショップの手伝い。 |
- いくらくらい?:5000円以上。
- 熊野の木じゃないとダメな理由は?:通販で見ると壺型もあるが、木材もあった。個人的には木材が良いと思ったが、まだ弱い。。。
- デザイン勝負・勝ち勝負ではなく、野地木材らしさが欲しい
- 複合的な要素があれば良い。
- 山に埋葬する。海の見える場所。さらにそこに木を植えるなどパッケージかもできそう。
だれのため? | 50代〜夫婦 |
なぜ・なにをやるのか? (いつ・どこで、どんな風に) | “熊野の木材の価値を高めるため / 葬儀屋、自治体経由で棺桶を販売。終活生 20万円から” |
おすすめ (どんないいことある?) | 亡くなった方/送る方/歴史ある地域を生かして木材を利用する |
あなたの役割 | 営業する! |
- 死んだ後のことなので、何に価値があるのか分かりにくい。
- 「もの」ではなく「こと」に価値を付加させるとよいのではないか。
- どうやったら100万円で売れるかを考える
- ストーリー性がまだ無い。自分で切って自分で作る。保管はやってくれるみたいなのがある方が良いのでは
だれのため? | 30代既婚男性 アウトドアだけど自然に触れてない人 奥さんは2児妊娠中 持ち家なし そろそろ家が手狭 |
なぜ・なにをやるのか? (いつ・どこで、どんな風に) | 端材のたまてばこを販売・配布 森林ツアー/子供の木育教室/マンションリフォームの説明会/住宅見学会/設計事務所の営業中 |
おすすめ (どんないいことある?) | 端材を手にして木の良さを実感する お得に子供と楽しめる 自然にいいことをしたという気づきを得れる ↓ ↓ 野地木材さんに注文 センスとコンセプトでヨーロッパ材に勝 |
あなたの役割 | たまてばこの中身を考える・漫画を作る・写真や動画をアップする |
- いくらで売る?:森林ツアーであれば¥2000、ネット販売は¥4000。配る場合は1個/人
- 音的にも字面的にも「たまてばこ」が気に入っている
- 「たまてばこ」というタイトルに理由が欲しい
- お歳暮とかで送りたくなる
- 火起こしのためにたまてばこを買うっていうのは可愛い
第4回WSに向けて
次回第4回はゼミの後、年明けにどんなものを実際に提案するか企画書などを作ります。
野地木材さんは、森女のアイデアの共通点として4つあると言います。
- 箱−カットサンプルに使ってる.ジャケ買いをする可能性を持っている.アルバムのタイトル買いもする
- ツアー−体験を届けられるのは重要
- ストーリー−物語をどう伝えられるか
- 火−燃やす物を考えるのは面白い
次回はこの4つ+ビジネス的視点を持って、年間100万,利益として20万くらい出せる物を考えてはどうかとアドバイスしました。「それはいくらで売れそう?」「例えばOO円の価値にするにはどうしたら良いだろうか」と質問が飛び、ただ楽しい提案をするだけではなく、本当に価値があるものとするにはどうすれば良いかと考えるきっかけになったのではないでしょうか。次回の提案が楽しみです!